We just got amazing place now! But we will also go back to Japan soon. I experienced very different house buying process between the U.S. and Japan so I will write about that too.
今日はいきなり大きなご報告です。家を買いました。
2020年は、一年のうち半分は恵比寿、2ヶ月は沖縄、2ヶ月半はシアトルで過ごしました。(それ以外にも秋には北海道10日、関西10日などした)
まあ、沖縄もシアトルもほぼステイホームで、スーパーと家の周りの散歩くらい。観光などしておりませんが、それでも私たちは海が見える部屋が好きだと実感しました。
そんな時に出会ったこの部屋。どの部屋からも景色が本当にいいんです。”日当りは神”という言葉を信じてよかった。
ベッドルームからの眺めも最高。エアベッドだけどw
東京にある自分たちの極小マンションの4倍くらいあり、結局リビングの端っことベッドルームにばかりいて、使ってない部屋がスペースがいくつもあることがわかって、何だか自分の貧乏性に笑えます。
施設も快適です。
眺めも良く、仕事もしやすいです。
ロケーションはシティ内の超中心地で、夫の古巣Amazonのすぐ横。(この辺りはAmazonのビルだらけなんだけれど、これが一番有名。)
2年前にブログ記事にも書いた、タッチレスコンビニ、Amazon Goもあります。
夫にとっては知らないけど、私にとっては人生で一番大きな買い物なので、「真面目にお仕事してきて、よかった〜!」というのが買った感想です。
ただ、今回はワクチンと検査をしてから日本に帰ります。
日本とアメリカの不動産の違い
去年日本でも不動産を見ていました。そもそも私は賃貸で良いと思ってたので、2020年に初めて日本で購入を考えたくらい不動産初心者なのですが、それでも「日本の不動産システム、不透明すぎる、どうにかならんかい!」と思うことが多かった。
今回アメリカで家を購入するプロセスを経て、日米の違いが大きかったのでまとめたいと思います。
もちろん事情が違うので全部アメリカの方がいいわけではないけれど、日本の不動産に取り入れて欲しい点沢山あります。
<不動産価格は年数経てば上がるもの=資産形成>
まず不動産買い手側の前提が違う。経済成長率が関係ないから仕方ないんだけれど。
日本では、家を「住む」ものとして購入する考え方が中心ですが、アメリカでは「投資」として購入する考え方が一般的。
私も日本の考えで、「新築で買ったら価値は下がり続けるもの、中古でも都内の一等地でなければ下がるもの」と考えていたので、驚きました。
アメリカは国全体で見ても、2012年から2020年の8年で、不動産価格は約2倍に上がっています。これが伸び率の高いLA だと、約9年で不動産価格が2.4倍だそうです。参考
もちろん、エリアや家のメンテ状態が悪ければ、価格が下がるものもありますよ。国全体で経済が伸びているので、価格が上がることが圧倒的です。
古くても、経年劣化しても、価値が上がり続ける。100年以上する物件でも価格が上がったりする!
日本と同じくファミリーには特に一軒家が人気です。100年以上の戸建てでも、時代により建築が違い、コロニアル調の家などは古くても高値がついてます。
100年も前に経てられた家に1億だすんか!とか思ってしまうけどね。
これは、日本の湿気や地震の多さでは為せない技だなと思います。
もちろん米国でも古い物件はたくさんメンテナンスが必要です。水道管、エアコン、壁、お風呂など何度もリノベされます。
家を買い換えるのはよくあること
日本では一生に一つのマイホーム、という考えが主流かと思います。70歳までのローンを組むことを推奨されていますよね?(30代も半ばになってくると、40歳くらいまでしかローン組めないよ、と脅されます。笑)
私自身は転勤・引越しが多い家庭で育ったのでそこまで驚きはなかったのですが、アメリカでは、生活に応じて家を売買するのはとても一般的なようです。
家族が増えたら、大きな庭付き戸建てへ。その間に一回引越し。そのあと子供が独立したらまた小さい家へ。義父母の家もそうしてきたそうです。
これも、投資物件として価格が上がることを前提としているからの動きですね。
中古リノベーション事業がものすごく需要がある
日本でも「ビフォーアフター」というリフォーム番組が流行りましたが、米国ではすごく不動産のTV・オンライン番組が多いです。
不動産売買・賃貸だけではなくて、リノベ、インテリア、家作り関係専門のTV局があるのにはびっくり! しかもこの番組の進行役たちがものすごい人気で本を出してたりするのです。
HGTV: Home Design, Decorating and Remodeling Ideas
Netflixでも毎シーズンいくつか家関係の番組が放映されてます。
内容は、日本で人気の「収納」という内容は少なくて、全体的に工事が入って1ヶ月以上かけて大改造、とか、ものすごい変わった家、とか、家をインテリアで飾り付けるか、という内容が多いようです。
<探すとき:ユーザー目線の検索ができる>
ユーザーにむけたむ情報公開 不動産だけに見える情報源なんてない
賃貸物件を探そうとしている際、不動産に「業界人にしか見えない情報網があるんで!」と言われたことありませんか?わたしは何度もあります。
日本ではレインズという不動産業者専門のサイトに物件情報が登録されているのですが、アメリカでは「MLS」というサイトに掲載が義務付けられており、業界の人だけではなく全ての人に公開されています。
そしてそこに、間取り、登記履歴、税金履歴なども閲覧が可能です。
ちなみに、私たちは景色の良い部屋を買ったので、その目の前に広がる都市計画まで丹念に調べ、5年後・10年後の図まで描けるくらいになりました。これも、都市計画へのアクセスの仕方を不動産が教えてくれたからです。
それくらい、情報は公正にアクセスできる場所にあるのです。
これについては直接リクルートのSuumoで働く友人に怒涛の勢いでメッセしたくらい熱く語れます。
アメリカではZillow・Redfinなどが物件比較サイトとして投稿されていますが、日本に進出したら一瞬で粉砕されるんじゃないかと思うほど、ユーザーにとって使いやすさが違いました。
1)1つの物件に対して一つのページがあり、それを推して取り扱う不動産の情報が載っています
日本のスーモもホームズも、代理店が同じ物件を何度も登録したりするのでものすごく見辛い。検索結果50件あった!と言っても、実際には同じ物件が被りまくって掲載されている、なんてことはザラです。
でも、ZillowもRedfinもそんなことがない。
2) 3Dで、物件の中を歩いているような立体写真あり
Redfnのこちらを見るとわかりやすいです
3) これまでの登記履歴、税金履歴、貸出時の賃料予想、毎月かかるコストなど全て見ることが可能。
過去にいくらで取引されているかどうかが見えると、この物件は人気があって上がっているのか、今お得なのかなど判断がつきやすい。
そうじゃないとある意味博打すぎるわ。。
🔽例:過去の取引金額がどれだけ上がってきたかわかる。
🔽例:実際毎月にいくらかかり、貸し出したらいくら入るのかの予想を立てられる
ただ不動産が初めての人のための教育的な視点でのページ(Educational contents)は、スーモの方が充実していて、そこはSEOには役立ってるんだと思うけど、それ以外はホントに、リクルートさん筆頭に、ほんと頼むよ、と言いたいです。。
いまの日本の不動産検索サイトは、もともと紙だったのをウェブサイトに乗せただけ感が強すぎる。せっかくなのだからもっと物件ごとの比較できるようにしたり、3Dを載せたりして、ウェブで出来る事をもっと広げて欲しいです。
<購買のプロセスの違い>
不動産を買う工程
1)売り手買い手以外の第三者が資金管理・登記をしてくれる「エスクロー」システムがある。
エスクローカンパニーとは、取引条件を契約書としてまとめ、不動産登記受託会社です。
手付金や頭金などの支払いもエスクローを介して出入金されます。
買い主が売り主の口座へ直接入金するようなことはなく、第三者として仲介することで、公平で安全な不動産取引できるそうです。
ちなみにNY州はエスクロー会社ではなくて、弁護士だそうです!ワシントン州はエスクローでした。
2)契約後インスペクション(建物調査)は必須で、それによって価格交渉も可能
契約書を交わした後にインスペクションといって調査があります。私たちは3万円を払い、その専門業者の方と一緒に家の細部まで回って売主に直してもらいたい点を指摘しました。
新しい物件なのであまり指摘する点はありませんでしたが、食洗機のドアが閉まりづらい、引き戸が数センチ開いてしまう、ワインセラーの電気が片方つかない、小さなピンの穴、というような細かいことまで指摘します。契約の日までにそれを直せなければ、金額その分にクラ減らして欲しい、というような交渉もできるのです。その業者の方は手慣れた様子で専門アプリに入力をしており、すぐその夜までにインスペクションの報告書を送付してくれました。
そもそも、何か気づいたことがあったら事前に売り手は情報公開(ディスクロージャー)をしなくてはいけないので、そんなにインスペクションで大きな穴が見つかることはありません。
日本ではインスペクションは最近導入はされてきてはいますが、契約の前で、かつしなくても良い(自由意志)。なのであまり行われていないと聞きます。また物件告知事項(売り手が知ってる雨漏り情報など)は、契約の当日の直前に渡されることもあるといいます。
例えば古い物件だったら、後からシロアリが発見されると思うと怖いですよね。インスペクションはやって見てとても良い制度だと感じました。日本でも買い手に公正であるためにやるべき!とも。
3)契約に、紙・ハンコを一枚も使わない
不動産とあうのは、契約書も全部DocusignとZoomでした。これはコロナだからではなく、その前からDocusignだったそうです。
日本の不動産、ほんとに紙とハンコで、印刷して郵送とか、または会わなくてはいけない件が多すぎた。
頼むよ、ハンコ大臣!
4)そもそも、不動産ブローカー試験(宅建試験のようなもの)合格者しか顧客を担当できない
日本だと、宅建資格を持っていなくても不動産の顧客担当になれると思いますが、こちらはそれは出来ません。
なので全員がすごくプロでした。
もちろん、何人もの人と話して、かなり知識の差はあると感じました。また、どんな人とフィットするかも、話してみないとわからないところはありますが、日本だとそこが資格担当者じゃなくて、後からアレ、ということもあったので、この部分はやっぱり重要だなと思います。。。!
簡単にまとめてみました
まとめ
新たな業界について学んだこの半年は面白かったです。たくさん業界動画も見たし、なんならUSの不動産については有料のオンラインセッションで勉強もしました。
全体的に感じたのが、日本よりもずっと 中古市場が充実している+売買しやすい環境(ユーザーフレンドリー) ということです。
日本の不動産で感じたのが、「僕たちの強みはアツい営業力・人間力勝負!」みたいな雰囲気。
もちろんそれも大事なんだけれど、きちんと客観的な情報で判断したい私たちにとっては、重要ではありませんでした。
日本の首都圏で中古の契約件数が新築を上回ったのは2016年だという情報も見ましたので、まだまだ中古市場よりも新築が優勢だと思う。
ただ、今後は日本全体的に人口が減り空き家が増え、耐震性や耐久性の高い中古物件が伸びていくであろう中で、上記への変化はぜひ期待したいなと思うところです。
国も、国民に土地を買って欲しいんだったら、それに合わせた制度変化をしていかないと、50年前の法律とかザラにあるみたいだからね。
もちろんアメリカの不動産だって今後どうなるか保証はないけれど、この半年ほど日米の不動産マーケットを見ていて、大きく学んだことでした。