前回、アメリカのとてもお金持ちの友人の実家に泊まった話を書きましたが、わたしは結構米国にて友人の実家に泊まらせてもらったことがあります。
それは大学から交換留学時、クリスマス休暇に全米を回り、全米いろんなところにある実家に帰郷している友人たちに招いてもらったから。
オレゴンから出て、シアトルで1軒→バークレー(サンフランシスコ)で1軒→LAで4軒→NYで1軒→シカゴで1軒、そしてポートランドで1軒。その後も含め10−20の家庭のお邪魔しています。
「留学1年で新しい文化に自分を溶け込ませ、国をできるだけ深く理解する」を当時目的の一つとしていたのので、実家を回れるのはとても良かったと思います。
その際に気づいたのは、
「あなたの家(実家のこと)、とても素敵ね!」とどんだけ私が褒めたとしても、みんな答えが共通ということ。
「あ、うん。素敵よね。でも、両親の家だから。」と答えるのです。
これ2つの点驚きでした。
まず、謙遜しないこと。
日本だったら、褒められたら反射的に謙遜するよね。「いやいやそんなことないよー」って。
そもそも日本ほど謙遜の文化が歩くにはなかなかない。けど特にアメリカにはないんです。
「あなたの息子サッカーうまいね!」と言われた時に「自慢の息子なの」という文化なので理解ができる。
次に、”実家”ではなくて”両親の家’と、他人の家のようにいうこと。
実家という言葉には、自分が育った家というのと親が住んでいる家という響きが混ざっている気がするが、英語ではその後者の部分がより強調されている。
一般的に実家は親が築いてきたもので、自分が何かしたものではない。だから褒められたら「そうそ、いいよね。でも自分のじゃないし」みたいになる。
一方日本人の私が実家を褒められることがあったら、自分のアイデンティティの一部を褒められたように感じるので「それほどでもないよー、いつもはぐちゃぐちゃなんだよ」などと謙遜する。
前回の大お金持ちの実家を持つ友人も、親に頼ることなく自分でビジネスをしてる。
そして「あの子、この前ラスベガスでホテルが高いからって車で寝たらしいのよ!本当に危ないからやめてほしいわ」と彼女のお母さんは怒ってた。
でもそれくらい、親に頼らず生活しているんだな思うと、素敵だなと私は思った。まあ、もう大人だからねw
日米の文化色々思うことがあるけれど、ここに関しては私はアメリカの考えは素敵だなと思う。
なんというか、経済的には独立している感じがする。18歳の時に家を出たら、基本的には実家は「両親の家」。そして自分たちの生活は、自分で作る。
そして、どっちかというと母の日や父の日などは皆電話したり会いに行ったりプレゼントしたり一般的な日本人よりも絶対に(大げさに?)大事にする。でも、経済的に独立することになってる。
もちろん富裕層はそれを引き継ぐことも多いし、逆に負の再生産になることは多いけれど、基本的にこの「両親の家はすごい。でも自分のではない」という表現からして独立心があることがわかる。
日本は逆に、親の財産も自分の一部という認識があるのかな。
どちらも良い悪いはないです。
皆さんは、実家すごいね!と褒められたらなんと答えますか?
(⬇️夫の実家は義母のおかげでインテリアがとても可愛い。でもこれを褒めても、「両親の家で自分の家じゃない」という感覚だそうだ。)
ハワイで借りてた家を描いた水彩画。