雨の土曜日、大妻多摩中高にて講演してきました。
卒業生として、国土交通省の「若旅講師」として、”一歩踏み出す旅のススメ”について200人に向けてお話しました。
前提としてこの学校は、中級お嬢様女子校です。
多摩市の奥の方に山をひとつまるまる使うという贅沢な場所にあり、
のびのび過ごせた中高一貫は、わたしの誇り。
ただ当時に加えてさらにルールがものすごく厳しくなり、スカートの長さだけでなく朝練の回数、部活の回数、文化祭の準備期間なども決められています。
友達も先生も環境も好き、でもルールに縛られることが嫌だったわたしからの裏メッセージは「今の環境から一歩踏み出して世界を”読ん”で、流れやルールを作れる人になれ」です。
講演は、旅する前・旅中・旅後にどんな事をしたら一歩踏み出す旅ができるかをお話しました。
また、旅して得られる事や、仕事としての旅などをお話し、人生 観を話して中学生にエールを送る内容にしました。
手が上がると嬉しいもの。 |
今年は「クイズ:ここどこでしょう」を行なったら大盛り上がり!
ここ1年半くらい旅した各地の「イメージと違う、予想外!」な写真、例えばエジプトでピラミッドじゃなくて紅海、ハワイは黒溶岩ビーチ、ピンクのモスクin マレーシア、などなどの写真を見せました。
やっぱりハワイ、スペインは手をあげる子が多いね。それ以外はなかなか難しかったみたい。
世界がこんなに広くて予想外なんだ、知らない世界があるんだ、と知って欲しくて。
みんなワイキャイしながら盛り上がってくれました。
クイズ「ここはどこでしょう?!」 正解はノルウェーです。 |
こちら、ワニとアボリジ二の方がヒント。正解はオーストラリア。 |
旅をして得られる事、の一つとして「世界中のニュースが身近になる」と毎回話すのですが、この日ほどそれがぴったりな日はなかったかもしれません。
なぜなら、前夜にあのパリ同時テロが起こったばかりだったから。
母校に行く日の当日の朝はパッとニュースを見ただけで、まだ事の大事さにあまり私自身気づいていませんでした。
でも、講演の中で伝えました。
旅をしたら「世界中のニュースがともだちのニュースになる」こと。
その日、母校から帰宅してパリの事件を状況知りたく民放BSを見るけれど、何にも状況がわからなかった。
BBCのサイトが一番英語情報ではアップデートされてたと思います。
パリの友人たちがどれだけ辛い思いをしているかと思うと涙が出てきました。
もしこれが、全く知ら無い場所だったら。
わたしは、悲しいけれど、無関心で居られると思います。
多くの日本人がパリの多発テロに反応してfacebookのトップ写真をトリコロールにしたから、パリやフランスになにかしら思い入れがあるから。
これが中東では毎日行われると思うと、想像もつきません。
「イギリス滞在と中東(ドバイ+トルコ)滞在、どっちをお勧めしますか?」と。
即答しました。中東!
これからの時代中東の動きを知ってるかどうかで、世界の見方がだいぶ変わる気がするから。前の時代のことをみるんじゃなくて、これからの時代の事を考えて、選んで欲しいな。
実は、毎秋に講演に呼んでもらって、もう3年目になるんです。
卒業生の中で破天荒な私を呼ぶ英語の先生の意図は、「僕たち教師が言えない事をいってほしい」。
むしろ最初にいったのは、「私、問題児でした。先生に呼び出されることも多かったし、お勉強よりお祭大好きだったの」。
旅に限らなくても、興味のあることだったら少しでも踏み出して調べだしてもほしい。人と違う興味を持ってたって構わないし、「ここまがんばったらクラスで1番かも」と思うことを持ってほしい。中3といったら、少し将来を考え始める頃。
いっぱい悩んで目標みつけて、でもその目標や夢が変わったっていい。
その先に、好きなこと得意なことがどんどんわかってくるから。
今目の前に勉強してることが無駄だって思うかもしれない。
地理の授業面白くしたいとLunchTripが始まったし、でも文化祭や合唱祭張り切ってたことが、コミュニティーマネージャーのお仕事に生きてるよ。
目標が途中で変わってもいいよ。今興味のあることを、少しだけ踏み出してほしい。
そんな思いを込めてお話をしました。
伊藤先生。英語はこの方に習いました。 |
「いわゆる古き良きお嬢様学校である大妻の生徒に、時代を切り開いていく姿を求めるのは難しいんじゃない?」
卒業生の友人に冷静に言われて、確かにそうかもとも思ったこともありました。
でも、ただただ100年前のルールを守るんじゃなくて、次の時代ールールも流行も楽しいことも平和も、自分の手で作る人たちになってほしい、と切に願います。
世界中、自分の好きな事に手を伸ばして、そして今世の中で何が起きてるか知って、そこに何かできる人になるように、私もなっていこうと思います。