コミュニティコンサルタント・トラベルブロガーの松澤亜美です。
( このお仕事っぽい自己紹介、久しぶり!)
7月は数週間、お仕事もお出かけもあまりアクティブじゃなかったのですが、復活してすぐロンドン出張+オランダ旅行に行ってきました。
今回私がオランダに興味を持ったのは、7月上旬、流産で1日中寝ている間に見つけた記事がきっかけでした。
” 精子提供で2人を産んだ、女性カップルのリアル ”(東洋経済 2019/07/05 )
そこには「ゲイカップルは当たり前のように変な目線を見られず生活でき、ワークバランスが最高、男女ともに活躍していて、世界でも有数の一人当たりのGDPの高さ」とありました。
そこでちょうどロンドン出張の話が入ったので、絶対に体を治していくぞ!と心して安静生活(とにかく無理しない。睡眠をたくさんとり、激しい運動控えるなど)。
満を辞して医師からもOKが出て、七月末体調80%の状態で出発できたという感じです。
Bike through the canal! 運河の間を自転車で走ろう!
街中にある運河はどこも美しくてたまらない。初めてついたその夜には、本当に?という思いだったほど、運河だらけ。アムステルダムは、100km 以上の運河と約90の島々、そして1500もの橋から成り立っているのだ。「北のヴェネツィア」と呼ばれるのも納得ですね。
私たちがいた3日間ずっと気持ちよくカラッと晴れていてくれたのもラッキー!いろんな美術館やおしゃれなカフェ、食べ物、そして優しい人々に触れながら、下記のことを考えました。
RED LIGHT DISTRICT赤信号地区
オランダアムステルダムでとても有名なのは、このRed light Districtという地区。
この都市で一番古くあり、16世紀からずっとあるというこの地区は、
国家承認の、合法な娼婦エリアなのです。
存在は知ってはいたけれど、目の前で見ると何か少し異様でした。
このピンクのライトに照らされた小部屋の中、女性たちが裸同然の水着で一人ずつ窓際に立ってるんです。(女性たちの写真を撮ることは固く禁じられています。)
それで、娼婦としてお客さんと交渉をして、その奥へ入っていく、というシステム。
私たちは2日目の夜にそこに行きました。
昼間に通った時はそうでもなかったけれど、夜は観光客を含めても男の人が7ー8割。
グループできてる人たちもたくさんいて、最初はなんだろう偶然かなと思ったけれど、卒業旅行やバチェラーパーティ(結婚前最後のハッチャケパーティ)のような感じ。
女性をモノとして扱うなんて許せない!と思った。
と同時に、そんなに、現代的で男女ともに働けるはずのオランダで、そんなことがずっと行われてるのってほんとかな?と思った。
そこでウーバーの運転手に聞いてみた。
彼曰く「娼婦も一つの仕事として尊敬されてる」とのこと。
確かに実際調べてみると、娼婦とは言え全員がフリーランサーで、自分たちで場所を時間で借りている。
組合に入っていて、何時間以上は働かないとかそう言ったことも契約してる。
そのあと、オランダに住んでいるPinterestの友達(正確には、夫クリスの友達)に色々聞いてみた。
彼いわく、「オランダ人はものすごく許容範囲が広い」とのこと。
どんなに決まりを作ったってどうせやるだろうと思うことは、合法化したり少なくとも禁止しない。
個人の自由でやらせれば、そんなにおかしいことにはならないということでした。
この話が次に続きます。
Legalized Drug use/Marijuana/Sex industry ドラッグ・マリファナ・いち早く性産業は合法化
かなり五十年も前からマリファナが犯罪ではないことで有名なオランダ。
1976年の法改正で、5グラム以下の大麻の所持を非犯罪化している。大麻の個人使用は「違法だが起訴されない」のだ。
調べてみると、もともアヘンを作っていて20世紀初頭まではコカインを作っていたとか、薬物に関する様々な歴史があることがわかった。
それにしても他のヨーロッパ諸国とも一線を引いて一番の自由なのは、これも前述のPinterestの友達のいう、「許容量が多い」ことにつながっているそう。
どうせ禁止してもやることはOKにしちゃおう、という考え方ですね。
特急の個人主義というか。
マリファナ入りのブラウn
町中にはマリファナに関するお土産やさんがたくさん。
マリファナが入ったクッキーとか、ブラウニーとか、飴とか、堂々と売ってる。
おじさんが近づいてきて「どうだ一つ買っていかないか」となんども言われるので、「私の国では完全にNGだよ」と伝える。笑
一応そしたら「これは成分が薄いし少しだから大丈夫だ」と。
(調べてみたら、日本はもちろんヨーロッパ国内でもNGでしたw)
なんならコンビニにも売ってる。
むしろお土産売り上げのかなりを占めてるのではないかという。。。
(ちなみにですが、なぜかそういうお店のオーナーはアラブ人のおじちゃんが多く、お店の外までアラブ調の曲が聞こえてるのも面白い。業種により人種が偏るのはどの国でもあることだけれど、なぜここで?謎深まる。)
そしてマリファナだけではなくて、マジックマッシュルームなども堂々とお店の看板に書かれてる。
流石にお店に入れなかったけれど、もうなんか本当にすごかった。
でも思ったことは、「この国は国民を大人として信用してるな」ということ。
使いすぎで死んでしまうことがあるドラッグ。私は売っていてもドラッグやってみたいとかは思わないし、一生やることはないだろう。
それはね、すでにやる必要ないくらい人生楽しいし、もっと楽しくする方法を知ってるし、そして当たり前だけれど危険性を知ってるから。
ただ、実情として、ドラッグマリファナをOKにしてから、マフィアや悪の取引が減って逆にクリーンにになるということがあるそうだ。
取り締まれば取り締まるほど闇取引が活発になってしまうだろうから、そりゃそうだよね。
信用とは? ガイドラインとは?
オランダで、私は中高の校則を思い出していた。
わたしの通った私立の中高は、校則が厳しかった。「スカートはひざ下まで」とか「コンビニに寄って飲み物を買ってはいけない」とか。一見意味のないルールが多かった。先生たちは5つ離れた駅に立っていて、そこで校則を守っていると後から呼び出しがあることも。ピアスの穴を高2で開けた私は本人だけではなくて母の呼び出しもあった。
先生たちになぜこの校則を守るのか聞くと、「社会に出たらルールを守ることが必要だからこれは練習」という理論だった。
大学に入ると面白いことに気づいた。頭がいい学校ほど、制服が自由なのだ。地方の公立高校に特にその傾向が強い。自分で自分を律することができる人たちには、厳しい校則は必要ない。そう思うと、私の学校は正直子供扱いされてたんだなと思った。
ヨーロッパで一番合理的だというオランダ人は、多分頭が良くて自分で自分を律することができるから、性とかドラッグなど日本にいる私たちが顔をしかめるような内容でもオープンなんだろう。
わたしが首相だったら、自分の国で世間から悪と思われるような内容を容認できるほど寛容でいられるだろうか?
もっと身近に考えると、自分のコミュニティや会社、クラス中で、他国ではNGとされているような子も「裏取引をするよりは」と言ってオープンにOKする勇気が自分にあるだろうか?
そんなことを考えました。
次は、オランダの食から考えたことについて書きます!