今週、「KATAGAMI STYLE 」世界が恋した日本のデザインへいってきました。
ということで、型紙とそれが使われた日本着物、英語圏の影響、フランス語圏の影響、ドイツ語圏の影響、そして最後に現代のプロダクトへの応用が展示されてます。
いやー、ほんと楽しかった!
美術館なので静かにしないといけないのですが、体の中できゃー、わー!すごいー!とテンションあがっていました。心の中でね。
こうゆう美術的な興奮!
だって日本のものが、ものすごい綺麗に欧州的解釈てできれいになってるんだよ!
まさか、こんなものにも?!あんなものにも?!ていう花瓶やら、服やら、ポスターやら、絨毯やら。
体のなかで叫ぶって言うのはこういうことです。顔がほてってたかもしれない笑
私なりに面白かった点を3つかいてみます。
①日本では捨てられていた型紙が、欧州に流れてデザインに影響していたという事実
私の興味として、
「日本のストリートファッションや衣服デザインは世界にどんな風に伝えられるのだろう?
「日本のストリートファッションや衣服デザインは世界にどんな風に伝えられるのだろう?
日常シーンとしてどういう影響を与えるのだろう?」
というのがあります。
でも、この展覧会にいって「そんなん昔にもとっくにやってるよ」って言われた気がした。
そうだった。ジャポニズムがあった。
Japonismとは、西洋アートにおける19世紀後半から20世紀初頭にかけての日本の影響。
実際ジャポニズムの定義範囲は学者によって違うらしいけども大まかな共通点はこんなものらしい。
基本的にはアート全般に関していうのだけれど、今回の展示はそれを着物の型紙に限ってそれがどういう影響を与えたかを初めて調べてまとめたものだった。
元々型紙というのは価値のないものとして見られていて、廃業として捨てられて、、きちんとまとめていることはなかったそう。
②まさか!これも!こんなものにも!という意外性
各国の博覧会で発表された日本のアートは、西洋の美術家にインスピレーションを与えていった。
実際に型紙をどう手に入れたかというと、日本で廃業した型紙屋さんは別にそれを財産だと思っていなかったので、大量に流出させていったという。
ちなみに、日本の型紙屋さんは紀州藩主の後ろ盾があったおかげで鈴鹿あたりに多かったようです。
【USA】
こちら、Luice Comfort Tiffanyのランプ。
みんなも知ってる宝石商のTiffanyさんの息子さんは、ランプやさん、ガラス工芸屋さんなんだって。知ってた?
私は知りませんでした。
これがまた全部興奮モノで!Tiffanyさんは米国でのアールヌーボーの第一人者。
【Britain】
William Morrisの作品。
Walter Clain。
【France】
Emle Galle。
Margarete Macdonald Mackintosh
この絵どこがジャポニズム,,,?と考えてしまったけれど、恐らくこの格子柄が日本なのかな?にしても、こんなメニュー素敵ですよね♡
【Germany】
19世紀から第一次世界対戦が終わるまで、陶器を一番作っていたのはドイツ。
その中心となったドレスデン工芸学校では、先生と生徒が日本の型紙を手本として使っていたという。。ほー!
工業化、機械化するときに型紙があったので助かった、とのこと。
写真はみつけられなかったのだけれど、確かに日本でも見られそな白地に紺色の柄の入ったお皿や陶器がたくさんでていました。
③現代にも通じる身近なところへの影響
例えば…リバティプリント
大抵の女の子は”リバティプリントって小花柄のこというらしい”というのは知ってると思う。
少し詳しい女の子に聞けば、リバティがイギリス百貨店の名前で、そこが出しているからリバティということも。
世界中に回っているリバティプリントに、まさかそんな歴史があったなんて。
ちなみに下のは最新のリバティプリント。デザイナーは基本に戻るという事で日本の型紙をみたらしい。とっても和風だと思いません?
例えば…ブリントンのカーペット
ブリントンはホテル等で使われる高級カーペット社。明らかに日本の型紙の影響を受けたカーペットを多数つくってる。
*感想まとめ*
確かに、いわれてみれば日本っぽい?という程度なんだけれど、逆に言えばあまりにも溶け込んでしまってる日本の影響具合がとても良い。
衣服にせよ工芸品にせよ、デザインをそのまま輸出しても仕方ないのではと私は思っているので、自然とヨーロッパ化されたジャポニズムを見るのが面白かったです。しかも、こちらが意図しないうちに流出しているというのが面白い。
日本古来の型紙というのは元々、着物等その他染織品の文様染に使われていたもの。
それが染色という本来の役割から自由になり、アール・ヌーボーなどの西洋の美術工芸の中で広がっていった。。。など、もう鼻息ものです。こういう話大好きです。
美術史に疎い私は、デザイン、型紙、ジャポニズム、アールヌーボーなど詳しくはないのですが、帰りにジャポニズムの本を手に入れるほど興味をかきたてられる展示会でした。
と同時に、こういった影響はそこらかしこであって、別に日本に限った事ではないと思います。なぜなら、私たちはお互いに影響し合って生きているからです。
ちゃんちゃん。
============
展示会、東京ではあと3日しかやっていないとのこと。
お勧めです!
三菱一号館美術館 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2 |
|
会 期 | 2012年4月6日(金)-5月27日(日) 本展は展示替えがあります。詳しくは、作品リストをご覧ください。 東京展の前期、後期は以下の通りです。 (前):4/22まで展示、(後):4/24から展示 |
---|---|
休 館 日 | 毎週月曜(但し、4月30日と5月21日は開館) |
開館時間 | [火・土・日・祝]10時~18時、[水~金]10時~20時 ※いずれも最終入館は閉館30分前まで |