晴れが気もちいい春ですね♫
みなさん調子はいかが?
私も春っていうだけで勝手にうきうきしています。
さてさて、前回に引き続き、FITセミナーレポートの続きです☆
昨日、本レポートを読んだある社長さんから「よくまとまってるね」とお電話が入ったらしい。
つたない文章だけど、一生懸命書いたものをそう読んでくれた人がいることがすっごく嬉しかった。
2人目の登壇者:FIT学長のブラウンから。
FIT学長のブラウン氏がグローバル時代の人材開発について
【FITの特徴-一業界との繋がり】
FITはファッション界の次世代リーダーを送り出している。FITで一番人気なのはファッションデザイン。近年でもカルバンクライン、マイケルコースなど多くのデザイナーを輩出している。
そんなFITの一番の強みは業界とのコネクション。何千人のプロが教壇に立ち、学生たちはさまざまなインターンシップを体験する。【テクノロジーと学生】
FITにとって、Technologyは学校名の一部でもあるほど重要なプログラムである。教員はこのテクノロジーを使いこなせるようにトレーニングがある。学生たちはもっと先をいっているからだ、彼らは常にウェブと繋がっていて、ネットショッピングやブログ゛、ソーシャルメディアを無意識に使いこなしている。しかし、ネットショッピングでは実際にどのような取引が行われているのか、ブログ゛が与えるマーケティングの影響の仕組みは知らない。それらを理論的に学ぶことができるのがFIT。あまりにも膨大なコンテンツをどう整理するかを学ぶこと大切。【大学の戦略】
2020年までの大学の戦略をいくつかお話しよう。
FITは単科大学だが、数学、歴史、語学、国際教養など一般教養の授業も充実している。今後はさらにそれを強化することと決めた。ファッションの世界でも必ず広い視野が重要だからだ。事実、あるアパレル会社の最終面接では最後に今読んでいる本とその理由を聞かれるのだ。次に、グローバルであること。複数の言語を話せることも、他の文化を良く知っていることも今後ファッション業界では必須だろう。FITでは日本語授業も大人気だし、世界上の市場や工場に行く機会も得られる。
そして、持続可能性(サステナビリティ)だ。学生たちは常にCSR(企業の社会貢献)や環境、気候の持続可能性を気にするようになった。古着を使ったリサイクルプロジェクトなども立ち上がっている。彼らがリーダーシップをとる時代になったとき、どの業界でも持続可能性はもっとも重視されるものだろう。【現在10歳、8年後に入学する子供たちに必要な大学】
2020年に入学してくる学生たちのために、教員数を40名増やす。
そして、その教員に期待する要素5つをあげる。
グローバリズム:グローバリズムに対応できる学生を育てられること
指導構想力:将来に何が必要かを理解し、それを学生に伝えられること
学びの探究心:これをもっていることで学生にも学ぶ楽しさが伝わる
プロとしての意識:変化の多い業界であるからこそ実践を重んじていること
テクノロジー:専門用語だけでなくITリテラシーがあり、学生が使いこなせるように奨励すること工業用ミシンの当社としては、生産地と購買地がグローバリズムによってかけ離れた中で、生産分野への人材育成はどうしていくのかを質問した。
ブラウン学長は、
ファッションはマーケティング、デザイン、生産、販売など全てチェーンとして繋がっていると話し、生産管理のプログラムがあることを述べた。
また学生にも生産地へ行くことを奨励していると語った。
2020年と聞くと全然先のような気がするけども、今10歳の子供達っていうと凄く現実味があるなと思った。
そして教員へトレーングへの想いが熱い!
日本の大学ってあまり「教員の質」について語られることないので、面白いなと思いました☆
そして、わたし工業用ミシンの会社として、マイクを持ち下記の質問しました。
英語でしたからね、声震えたよ。
質問は、わたしがアパレル生産地によく出張しはじめた1年目からずっと思っていた事。
ファッションって凄く華やかに見えるし、私たち消費者としては買った後のことしか考えないけれど、
これだけ生産側は苦労して作ってるんだなと思ったの。
で、今はグローバルになって日本の洋服の9割が海外生産される時代。
そうすると、クリエイティブと販売の人はほとんど実際縫製現場をみる機会もなかったりするんだよね。
それがすごく疑問だったし、危ないんじゃないかなと思ってた。
多分アパレルだけじゃないけど、考える人と作る人と売る人と買う人の場所だけでなくて気持ちもバラバラだったら、
ちょっと服バラバラになりそうじゃない。
そんな事を考えていたため、上記の質問になりました。
ではまた下記、記事の続きでーす。
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3人めの登壇者: FIT Museumディレクターのスティール氏が、外国人から見た日本ファッションの強みとマーケティング方法について語った。
80年代にはあんなに盛りあがった日本ファッション。ファッションだけでなく、日本のものすべてがブームだったという。しかし90年代以降は目立たなくなっていった。しかし、ファッション以外のアニメやゲームなどのコンテンツの人気は世界に誇るべきものがあるという。
実際に自らが行った展示「JAPAN FASHION NOW」を見せながら、アメリカからみた日本ファッションの変遷を80年代から現在まで語った。同展示のためには10万人以上が来館。人気を博したため、予定より3ヶ月も延長されている。
最後に、日本ファッションを売り出すのに必要なことを下記のようにまとめた。
①ポップカルチャーをうまくつかう:アニメやゲームなど既に外国人が触れているものから商機を広げる。
②日本のステレオタイプを利用し、技術やサービス、品質の高さを売る。
③ECサイトを多言語で整える。
④サイズ展開を広げる。
⑤海外ブランドとのコラボレーションで露出を高める。
日本の美意識の高さは世界一。一番良い質のファッションがほしかったら日本製を、というようなブランディングと同時に、少しでも消費者にとって買いやすく障壁を減らすことが大事だと述べた。
スティールさんの話はすごく面白かった。ビジュアルも多かったしね!(他の2人は全くスライド無し。)
日本のファッションを売り出す方法としてブランディングと買いやすさを持ってきたのは、さすがNYの人だと思った。
クリエイティブさも大事だけど、ニューヨークのファッションはマーチャンダイズ側が主導権を握るって読んだ事があるから。
終了後、会場は日本ファッションとグローバリズムについて各々が話し合う熱気にあふれていました。
「視野が狭くなりがちなので、このような機会はとてもありがたい」とは、ある社長の弁。
また、登壇者は全員、主催である尾原容子氏への感謝と敬意の念を表すことを忘れなかった。
尾原氏の長年の思い「FIT学長を日本へ」が実現しただけでなく、
多くのファッション関係者にとっては新たな切り口で業界を見はじめるきっかけとなったと思います。
私自身は、その後にある業界の方とのパーティで、とても良い出会いもありました。
ほんと、楽しい一日だった♡