「touchMe」は、マークスタイラーが主催する完全招待制のコレクション。
会場には国内外のファッションセレブリティ・業界関係者・VIP顧客などの招待客が集まって、大混雑。
7回目を迎え、過去最多の12ブランドショーを行っており、
わたしが見たのはその中の最後のショー、Dazzlin.
マークスタイラーのスローガンそのもので、
出てくるDazzlinワンピースでも1万円程度だとか。
うそー!と呟いてしまうくらい可愛いけど、
可愛いだけじゃないセンスの良い着こなし。
カワイイモデルさんが、暗闇の中注目されて着ているから、
この値段でも本当に「憧れ」に見える。
Affordable、つまり”手が届く範囲”であり、同時にLuxury.
手に届いてしまったらラグジュアリー感は薄れてしまうんじゃないのかとも思うのだけれど、安いものでもスタイリングがうまければラグジュアリーファッションも可能。
ファッションのコレクションショーはお金がかかるからと
パリコレでのショーを辞めるブランドが多い中、
こうやって新たな意味のLuxuryがはじまっていくのだなぁと
実感したのであります。
(いまは一時期よりは少し戻って来たみたいだけれど)
また、日本には東京ガールズファッションコレクションなどもあり、
コレクション自体もめずらしくなくなった。
つまり….
Luxuryという言葉や、コレクションはもう昔よりも一般化していて
成長しきった経済の中で輝きが少し前より減ってしまったのではないでしょうか。
それを補うのがエシカルファッションといわれるファッションだったり、
ストリートから出て来たストリートファッション、
自分からスタイルを押し出して、特にラグジュアリーブランドだけを好む訳ではないブロガーたちのファッション。
前はデザイナーがコレクションが発信したものが
レポートとなって雑誌で出て評価され、
それをもとにリアルクローズを行い、実際の生産に掛けて
やっと買い付け、そして段々お店へ、さらにはストリートへという流れだった。
でも今は、コレクションがUstreamで生中継されたり
一瞬にしてSNSにあげられる中で情報が伝達するのにかかる時間が早くなった。
コレクションが何を意味しているのか、コレクションは元来誰向けに行うものかなんて関係ない。
企業のバイヤーではなくて、個別商品を決済をする女性達に
アピールする場になってきた。
逆に、首を長くして待つ必要がなくなったから
ラグジュアリーじゃなくなったのかもしれない。
待っている間、人はそれを価値の高いものと思うから。
現在はアジアをはじめとして、グローバルに広がりを見せつつあるこのtouchmeコレクション.
成長過程にある中国やインドその他では、
Luxuryに対する憧れ感もより強いのできっと成功するだろう。
でも、その後の日本は?
お金持ちの国日本では、ラグジュアリーライフ、ラグジュアリーファッション、のことばの使われ方が、変わって来てるかもしれない。
そのうち、既に1億ラグジュアリーなんていうかもね。