友人と、将来の子供の教育法の話になった。
「子供を信用して任せる」夫の両親の教育の話をしたら、それ面白いよ!と褒めてくれたので、ここに書く。
0歳9ヶ月
義父母にとって初めての子供(現在の夫)が船の上でゲームにハマるのを見て、何とゲームセンターにあるような10万円以上するゲーム機を買う。
その時はまだファミコンの販売直前。唯一買えるゲームだったらしい。
ドンキーコングだというから調べたらこれだった。(聞き間違えかと耳を疑った)
2歳
一般用のファミコンが発売されもちろんすぐ購入。でも、親も一緒にゲームをしたりして楽しんだ。
5歳
夫がゲーム機だけでなく、義父のApple II Plus にハマるので、自由に触らせる。
8−9歳頃
本人がパソコンに興味を持っているのを見て、自分たちの会社の経理を一部手伝わせたら本人大ハマり。
会計ソフトに数字の入力をさせたり、封筒に入れたりする簡単なお手伝い、だったらしい。
いいコンピュータに触れるの が本人のモチベーションだったらしい。(なんてオタクな子供だ!)
そのうち、その仕事の出来高でお小遣いをもらいだす。
妹と弟を部下にして、父から仕事を請け負い管理していたらしい。笑える。もちろん義父が最終的に確認したらしい。
また、友人の父がゲームを作る仕事をしてると聞いて自分も作ってみたいと思い、初めてゲームを開発してみたのもこの時だという。
親戚が定価より安くデベロッパーツールを買えることを知って義父に頼み購入、初の開発をする。でもあまりうまくいかなかったといってた(そりゃそうだ・・・)。
そうしている間に、すでにPCを使いこなせて学校の先生に頼られる状態に。
(後に義父の会社の会計ソフトウェアも作成→それで起業も)。
10歳
本人が株に興味を持っていたので義父が株取引を教える。(!!!!)
15歳
で、ゲームに関するウェブサイト・会社作ってる。以下略。
・・・・
もちろんその後の人生で失敗も、紆余曲折もあったし、全てが「HAPPY EVER AFTER(その後幸せに暮らしました、ちゃんちゃん♪)」なんてシンプルではない。
だけど、少なくとも私からすると若い頃から明らかに「自分の強みを伸ばし、生かして仕事をしている」ように見える。
本人は、自分の過去なんて人に話してもつまらないと思っているらしく、自分から話すことはあまりないので上記は大体義父母から聞いた。むしろ、ほとんどが結婚してから知ったことばかりだ。
ちなみに趣味も同じような感じで、ドラムがやりたいと言ったらドラムセット購入とか、テニスやバスケが好きだから家にバスケコートやテニスコートを作るとか、ちょっと郊外の広め家だとしても規模感が違うなと思う。(日本だったらテニスコートって借りるものでは・・・? アメリカは公共サービスが充実してないから、こういう時自分たちで準備することになるそうだ)。
・・・
何度か心の声を漏らしてしまったけれど、私としては全体的に最初聞いた時は唖然とした。「まじか・・・」という思いだった。
日本の一般的な家庭から来た私からしたら、色々教育法がぶっ飛んでる。大企業で勤めの父x音楽講師だった専業主婦の母の元で、私ものびのびと育った、と思っていた。
実際、自分が受けた教育を親にとても感謝している。
小学生の間はゲームはダメ、ダウンタウンなど下品なお笑いはダメ、5時までに帰宅しなきゃダメ、お小遣いは学年×百円という家庭で育った。一般的だとそれが思っていた。だから色々衝撃だった。
仕事とは組織で与えられた、定義されたことを行い、そこに価値を加えていくものという考え方だった。
28歳で一度会社を辞めて、自力でできることを探し出した時に、初めて自分の強みは何か、それを仕事にできないかを模索した。その頃のブログを始めてるんだけれど恥ずかしい。LunchTripやったり、PRやったり文章を書いたり、まだコミュニティづくりが仕事になるとも知らないから、一生懸命自分の得意なことで仕事になることを探し、作っていった。
(こんなお小遣い帳使ってたな)
義父母は、かなり早い段階から、興味を持ったら大人並みに信用してるのがすごい。
義弟夫婦から週何日か預かってる姪っ子に対しても同じで、欲しいといったものは大体買い与えてるように感じる。おもちゃを買ってもらう頻度が週1回以上と私から見たら非常に高い。我慢を覚えさせなくていいんだろうか?と思う。抑えが効かない、わがまま放題になりそうだとも勝手に心配したりして。
でも、彼女の得意そうなところを自然に伸ばしている とも言える。4歳半の彼女は、物語の中に入りきることや、メイク、マニュキュア、お絵描き、工作などが大好きだ。結婚式関係もなんでも好き。だから、それら関係のおもちゃを毎週のように新たに得ている。
先々週はこれだった
先週はこれ
今週は100均で9つ買ってもらったようだった(子供に値段の差は関係ないので、60ドルも1ドルも同等。)
大事なところでは我慢ができて、ちゃんと挨拶できて、人懐っこく愛らしくてとても良い子に今の所育っている。
将来、私は1歳になってもない子供がゲーム機に興味を持ってたら、ドンっと買う勇気があるだろうか? 正直、まだない。
目に悪いのでは、と思ってしまう。ゲームをしたら学校の勉強はできなくなるのでは、とも思ってしまう。
お金の取引をするのも、10歳に任せられる気はしない。
子供を信じてこれが好きというならやらせてみよう、と思える心意気、あなたには持てますか??
あとがき
ソーシャルに載せる前に子育て中の友人グループ複数に見せたら、いろんな意見をもらいました。
「ゲームだから悪いと思っちゃうのかも、これが将棋ならばいいのかも」
「今の子供は、オンラインでこちらが管理超える範囲すぐ超えちゃうから線引きが難しい」
「我慢させることで絶望や工夫を学ばせたりできるはず、でも本当に我慢しなかったらわがままな子供になるのか」
「親が与えすぎることで、親に頼ってしまう子供になる不安もある」
などなど。100件以上のLINEで盛り上がりました。
ちなみに夫も義弟も、大人になってから出会う限り「わがままだ」と思ったことは一度はなく、むしろ二人とも妻に尽くすタイプ。笑
また、親に金銭を頼るということは全くなさすぎて、もう少し柔軟にしても・・・と私は思うくらい。大人だからという誇りが強く、自分の親に何か依頼するのも私よりもずっと慎重。結構線引きはハッキリしてるなと感じます。
また、この記事を書いた後も義母とも話しました。
・「当時は任天堂も出始めでマリオカートとかドンキーコングとかシンプルな内容だったけれど、現代の人殺し系のゲームの場合同じようにさせたのかはわからない。」
・「ゲームをさせても満足してたらご飯も勉強も寝る時間もきちんとするはず、という信念・信頼のもとにやっていた」
とのことでした。(夫に聞いたら、1日何時間というルールはなかったけれど、平日は1時間、スポーツの日は全くゲームしなくても満足していた、とのこと。)
今回これを書いたことで、与えすぎる→わがままな人間になる、という自分の思い込みと、どうやらそんな単純な図式じゃないようだという発見がありました。
もちろん全ての家族や子供に当てはまるわけじゃなく、あくまで一例ですが、皆さんはどう思いますか??
⬆︎姪っ子との散歩時、帽子を交換しようと言われるのがお決まりになってきた。