ビル・カニンガム ニューヨークの試写会に行ってきました。
予告編はこちら
この試写会、心待ちにしていたので、とても楽しみでした。
結論。
見たの2度目ですが、この映画すー―――――――――っごく好き!!
5月に公開したら、だれか一緒に見に行きません?DVD買ってしまおうかしら。
私がこの映画に初めて出会ったのは2012年6月、パリのPARSONSの中のジャーナリズムの授業だった。
自身もファッションジャーナリストであるその先生が
「雑誌はマーケティングの一環。つまりメゾンがお金を出して自分が発行する広告の集まりであり、もうジャーナリズムとはいえない」という授業を受けたあとだった。
その後、彼は教室を暗くし、この映画の一部、確か45分くらいを見せてくれた。
青い服をきた80歳くらいのおじいさん。かっこいい。
ストリートが語りかけてくるのを待つ、そういって街をとり、自分の目を審美眼として
撮る、撮る、自転車に乗ってまた撮る。
その映画を見たあと、写真の構図の話など少し聞いた。
色合わせ、素材と風景の合わせなどで、全然写真が変わるんだね。
話しかけ方や、周りの人の雰囲気でも、その人の雰囲気が生きるか決まる。
話しかけ方や、周りの人の雰囲気でも、その人の雰囲気が生きるか決まる。
そしていざ、ストリートスナップの実践へ!
「チームに分かれ自分たちがいいと思う人を撮影してきなさい」という課題と共に、
私たちはマレへ飛び出しました。
どきどきどき。
初めは、躊躇していた。
あの人ステキ!と思っても、声をかけるのってなかなか緊張する。
同じチームのことかぶって、あ・・・と思うこともあるしねw
あれが始まりで、昨年の色々な国でのストリートスナップが実現したのです。
だから昨年始まった私のブログは、PARSONSのあの授業とこのビルさんの恩恵を受けてるんです。
パリ、ミラノ、ベルサイユ、香港、韓国、ネパール、台湾、ペルー、サンフランシスコ、アトランタ、中国。
これ全部去年いった場所ですが、全部の都市で写真撮ってるもの。
これ全部去年いった場所ですが、全部の都市で写真撮ってるもの。
ビルの撮影には極意がある。
その極意は、愛。
彼は被写体を批判するような撮り方はしない。
その極意は、愛。
彼は被写体を批判するような撮り方はしない。
話しかけ、一瞬で笑顔で自然体を撮る。あのプラダを着た悪魔のアナウィンターも、ビルのためには立ち止まり目線を送る、とのこと。
その笑顔から何気なく出てくることばは本当に止まらない。
雨嵐の時の人の無防備さが好きなんだって。
カメラのことなんて忘れて、飛び跳ねたり、飛ばされたり、確かに自然になるよね。
仕事に対する極端ともいえるほどの清貧な態度と愛。
自分の受賞式でさえも写真を撮ってるビルに、「こんなときまで仕事してるなんて!」といわれ
いやこれは仕事じゃないんだ、好きなことなんだって言いきってた。
ビルを称賛するとともに、このドキュメンリー映画を作った監督にも脱帽。
自分はカメラの正面ではなくて裏側だといって聞かなかった方を説得し、いい関係を作り、
それで彼の本意を引き出している。
近しいお友達はいるの?―そう聞くシーンがあったけれど、おそらくもうその時点でカメラクルーがビルのお友達だったんじゃないか
そう私は思った。
この映画を撮る人たちも、ビルと同じく被写体を愛していてだからこそ見ていて暖かな気持ちになるんだと思う。
私の好きな彼の言葉をここでいくつか。
深いよー、いくよー!
大御所と共通点なんて僭越だけれど、
勝手に、共通点がたくさんあるって感じてしまいました。まず”着る人がいない服には興味がない”、ということ。
これは、よく日本の新興ブランドはクリエーション重視でビジネスになっていないと言われるけれど、
やっぱり服はアートでありながらも体にまとえるようにならなきゃ意味がないんだよね。
人間を美しくするものでないと、と思う。
勝手に、共通点がたくさんあるって感じてしまいました。まず”着る人がいない服には興味がない”、ということ。
これは、よく日本の新興ブランドはクリエーション重視でビジネスになっていないと言われるけれど、
やっぱり服はアートでありながらも体にまとえるようにならなきゃ意味がないんだよね。
人間を美しくするものでないと、と思う。
また、「人にお金をもらって着せられている人」を撮るのではなくて、「自腹をきって買い物をした人」を撮るというその精神。
すっごーく好き!!
ファッションてイメージ産業だから、
ただで洋服をもらっている人が山ほどいるんですよ。
でも、そこには魂が入っていないことが多い。(もちろん、もらった人を素敵に着こなしている人もたくさんいるけれど!)
やっぱり「好きで、インスピレーションを感じて」自分で買った服を着ている人を撮るのは、撮っている側も嬉しいものなのです。
ストリートスナップを撮って何が楽しいって
みんなが自分のファッションを主張しているところを撮ること。
ああ、大好きだよビルさん。
やはり、もう一度見ると思います。
5月18日ロードショーですよ。