私は元々LunchTripというイベントを作ったコミュニティオーナーであり、自分のブログやソーシャルを持つブロガーであり、かつ企業でコミュニティマーケティングをする三つの役割をもっています。
長続きする、楽しいコミュニティを作る方法はこちらの記事に書きましたが、今度は、作るのではなくて、自分の会社やサービスに、既存のコミュニティをみつけてきて、マッチさせるということについて書きます。
会社とあうのであればマーケティング側、いってみればお金または場所を提供する側になる、という感じで考えればよいかもしれません。自社のソーシャルグループを作るのも大事ですが、これは自社のコミュニティを作るよりも、スピーディで、かつ効果が高い可能性さえあります。
これについて、私自身わかりやすい経験があります。
過去、LunchTripはH.I.Sさんとコラボレーションを3回しています。H.I.Sさんは大企業なので、いろんな部署やグループがあり、何度かコラボレーションさせていただきました。
特筆すべきは、2013年に行った、LunchTripカンボジア便 。
かものはしプロジェクトという日本有数のNPOの代表、村田さんにお越しいただき、村田さんがどうしてカンボジアの児童買春を辞めるために活動しようと思ったのか、そしてその活動は何か、なぜ現地で女の子達が働く工場を建てたのか、、というお話をしていただきました。
当時、かものはしプロジェクトはH.I.S.さんと共同でボランティアツアーを持っていらっしゃいました。かものはしのその工場に行って、女の子達と出会う。そのツアーのプロモーションをLunchTirpイベントを通して行おう、ということになったのです。
LunchTripは旅好きな人たちが集まる場であり、ボランティアをしたい人たちが集まるとぴったり、という場ではありません。ただ、ラグジュアリーな旅がすき、というだけではなく、現地のことを理解しよう、という思いを込めていつもイベントをしているからか、こういった社会起業家の村田さんのお話には感銘を受ける人たちが多いのです。実際、イベント中に泣いてしまうパッセンジャー(参加者)もいらっしゃいました。
イベントは大成功に終わりました。ワークショップも盛り上がり、パッセンジャーも村田さんもH.I.Sさんも喜んでいました。
驚いたのは終了後!なんとLunchTripを通してこのツアーを知った10名が参加したのです。参加者全員で35人くらいだから、かなりのコンバージョン率。
その10名は、別に皆がイベントにきていたわけではありませんでした。でも、LunchTripのことは知っていました。イベント自体がどうというより、コミュニティの信頼があったことで、そのフィルターにかかった物が広まっていた例です。
うまいマッチングがあると、こういうマーケティングが出来る。
LunchTirpカンボジア便の様子。こちらのブログ記事で詳しくイベントレポートが読めます。
これは、H.I.S.の営業戦略部の方が、なんどかLunchTripに遊びにきたり、そこまでに何回か共同イベントでスポンサーをしてくださった中で「一番ボランティアツアーとマッチングすると思う」と進めてくださった結果でした。コミュニティの価値や特性を見極め、会社の中でも一番あうサービス/製品を提案してくださったことが、この結果を生んだ。逆に言うと、ほかのツアーでは楽しくはありましたが、こんな結果にすぐ結びつくことはありませんでした。
これは、私自身がコミュニティマネージャーというタイトルをもらう前の話ですが、このあと企業でコミュニティを見つけてきて、どういう取組みをどうするのか考えるとき、すごくいい経験になった。
自社でもちろんソーシャル上のコミュニティを作ることは大事ですが、それだけだと色があり、限りがあります。自分自身がそうかもしれないですが、オフラインのイベントを継続してるコミュニティは、一般的に物凄く認知があるというわけではなくても、そのカテゴリの人たちからやはり信頼や信用があると思うのです。2-3年以上定期的に人を集めているというのであれば、なおさら。
まあでも、だからといってイベントだけ完璧にまわせます!と言われても、だったらイベント会社に頼めばいいわけで。
信頼信用があるコミュニティをオンラインでも可視かできるかどうかは、今そのコミュニティオーナーにかかっていると思います。
だらだらしてきたので、今日はこの辺で。ちゃお♥