Intro はじめに なぜAI使って動画作ってるの?
私はNPO LunchTripを共同代表として運営しています。
自分の頭の中のアイデアを形にしたLunchTripコミュニティを作ったのが2008年、法人化したのが2016年。たくさんのクルー、パッセンジャー、大使館、企業さん、教育機関さんなどの助けでここまで続けられています。
ただ、私自身海外にいたり、子供が小さく、かつコロナ時代を経て、「オフラインで40名など集めて密に座りながら食のイベントをする」ことが現実的ではなくなってしまった。他のファウンダーも同じく子育て中です。
もちろん大人向けも全然辞めていなくて、今年も実際に企画を立てているクルーがいるのですが、私と共同代表のKYOKOは今年はKids LunchTripの展開と、子供用の企画作り(かつ動画作り)に注力しています。
<Kid’s LunchTripとは>
LunchTripでは2014年から5つの保育園でKids LunchTripを行ってきました。
昨年度からは動画を使って様々な園にて広げる取り組みをはじめ、現在、様々な大陸に渡る動画を取り揃えています。それぞれの国とその遊びを紹介し、見るだけではなくて食べて遊んでその国の文化に触れられるようなプログラムです。
先生方には、事前に動画の視聴とアクティビティ内容の確認をいただくのみで、LunchTripが気軽に開催できます。
教育関係の動画作成、いろんなAIツール試してみた感想
最近は子供用の動画を作るのにもだんだん慣れてきました。動画作りだけじゃなく、私は春くらいからいろんなAIを使ってみるのが趣味のようになってます。
ここでは、教育用の動画にどんなAIを使ってみたのか、実際どうだったかをとても簡単に書いてみます。
細かいツールはそれぞれのページを見てね。
CANVA
ストック動画と写真がとても多く、文字などを入れやすい点が使い勝手が良いCANVA。私はCANVAのプロアカウントを持っています。が、無料でも相当使えます。
最近はテキストから、プレゼンスライドを自動作成してくれるAI機能がリリースされました。
ただしそこには録画で自分の姿または声のみを入れないといけない(AI音読機能はなし)。子供の声で音声をとって、それとスライドをはめるのが地味に大変でした。
NOTTA
AI文字起こしソフト。ザーッとプレゼンを作った後に、それに合わせた言葉を言えば文字起こししてくれる。
DーID
アバターが話してくれる。自分でプロンプトを入れて、アバター作成も可能。
PICTORY AI
こちらはテキストを入れると、それにあった背景動画を選定してくれる。
一番最近ではこれを使ってKids LunchTripドバイ編を作成しました。
これ、一番すごいかもしれない!!いつも自分でGooglePhotoやCanvaで関連動画や関連画像を検索していた手間が省けてすごく早くなる。
日本語のAI音声はないですが、今後できるかもね!!
プロモコード貼っておきます。 ami52
音読さん
テキストを入力すると、かなり自然に文字を読み上げてくれる。
文字ごとにファイルを保存してくれるのが良い!
CHAT GPT
言わずと知れたChat GPT。スクリプトの叩き台を書くのに使います。
プロンプトにしっかり 子供向けとか、何の内容を入れて欲しい、何分くらい、語り口などを細かく指定するのが大事。
DESCRIPT
自分が話した動画を入れると、文字化してくれ、その文字上で動画編集ができる。
例えば言い間違えた点なども、テキストで編集すれば動画が勝手に編集されるので便利。
ただ背景動画などは自分で選ぶ必要があるし、アップロードの仕方など画面上の編集はちょっと面倒に感じました。ポッドキャストみたいな自分でお話するのがメインの動画を作ってる人には向きそう。
VREW
テキストから動画背景を作成できるし、画像生成できるし、日本語音声AIもある。Descriptみたいに、文字で動画を編集もできる点も魅力。
でも、日本語音声AIは不自然だし、プロンプトから出す画像生成も不自然でした。
VREWは動画からキャプションを自動生成する、という機能があるらしくそれが一番便利かも。
今回は、ニーズには向きませんでした。
結果、何を使ったのか?何が一番便利か?
ここまでAIを使って動画を3本作っています。
初回Kids LunchTripシアトル便では、
・私の姪っ子6歳が、英語で挨拶登場。本当のビデオ
→その後DーIDで作成したAIアバターがシアトルについて日本語説明
(その間Nottaで文字起こしし、Canvaを使ったプレゼンテーションを見せる)
→また私の姪っ子が、英語で最後の挨拶登場。こちらも本当のビデオ
という順にしました。
子供達の反応やいかに
そうするとなんと!先生達から「子供達みんな、姪っ子ちゃんの質問に対して一生懸命に答えていました!」と連絡が来ました。
他にも、文化や都市紹介だけじゃなくて食や遊びのコンテンツが盛りだくさんで、子供達が大喜びだったとのこと!
ちゃんと中身(コンテンツ=動画で言うとスクリプト)がしっかりしていて、
ちゃんと生身の人間が出てくるヒューマンタッチがあれば、
子供達はちゃんと反応してくれるんだな、と言う私自身の驚きもありました。
Educationalな内容なら、今後もAIボイスやアバターはしっかり使えそうです。
また、
今回は、初めて私たちCrewが全く当日行くことなく、全て先生達に運営を任せてつまり当日はノータッチでLunchTripを運営していただいたのですが、とってもうまくいったと聞いてとても嬉しかったです!
LunchTripシアトル便、先生達の細かいレポや写真をご覧になりたい方はこちらからどうぞ!
*なぜかLunchTripブログだと写真が伸びてしまってるのでこちらにも少しだけ!
2本目 Kids LunchTripウクライナ動画はChatGPTでスクリプトの叩き台→Canvaでのスライド作り→Canvaでの録画という手順で行いました。
結局自分の顔と声で入れてるので、2本目はAIを使ったとはあまり言えないかも。
3本目 Kids LunchTripドバイ便では、ChatGPTでスクリプトの叩き台→Pictory AIで動画作り→DーIDでのスクリプトを読ませて音声録音→Pictory AI上で音声と動画を合わせるいう手順で行いました。
Pictory AI、本当に良いツール。
音声とスライドを一括ではめるという機能があるんです!日本語音声は別で収録する必要があるにせよ、音声とスライドをはめるのが自動でできるのは大きい。
大事にしていること
いくら生成AIを使うといっても、全てをAI任せで作ると内容はかなりつまらない普遍的なものになります。
大事なのはオリジナリティとヒューマンタッチ。
・ChatGPTを使った答えをそのまま原稿にするのではなく、中身を確認しながらオリジナリティを加える。特にメッセージ性は人間が書いた方が出ます。
・AI音声で読ませる場合、最初と最後だけは本当にその国の人が出てくる OR その国行ったことのある人が経験を語る など、。
まとめ
このブログ記事にて、一つ一つのツールについてはざっくりとしか語っていないため、作り方の詳細は分かりづらいかもしれません。
ただ、
「生成AIは教育動画には充分使える」
「内容がしっかりとオリジナルであり、かつ最初と最後にヒューマンタッチがあれば、子供たちはとても良い反応をしてくれる」
ことがわかったので、それを伝えたいなと思います。